人気ブログランキング | 話題のタグを見る

老育 2016

老育を考えてもう10年以上になる。舅との暮らしが20年を過ぎたころ 次は自分の親たちの
介護もと考えていたかはわからないが 自分がそろそろ50歳になろうとしたころに親しくしていた
従妹が突然 それは本当に突然 脳内出血による手術の結果 左半身不随という後遺症のリハビリと
戦うことになった。戦ったのは3年だった。
その後は自宅での療養は無理になり、私の近くにできたばかりの介護施設に入所で来て私との
暮らしが始まった。
そのとき舅は既に齢80にならんとする時期で大腸S字結腸の癌摘出手術があったり祖母が亡くなったり
従弟が43歳の若さで急逝したり、その一つ一つが大きな出来事でそれまで正直言ってのんびり暮らそうと
していた自分に何かの罰が当たるように出来事を引き寄せて行った。
だが世の中もまた 米国の9.11のテロ事件 東日本大震災と次々に様々な事件災害が起こり何もかもが
不安な時代に突入していくようであった。

私はそのときから決して安穏と暮らすことが亡くなってしまった。

「何か忙しがっている・・」と批判されるほど 私は自分の親族のことに埋没し始めた十年だった。
家族が大変なときに私はのんびりと幸せに浸ってはいられないとばかりに宮沢賢治の「雨にもマケズ」の
詩を暗誦しながら故郷と従妹を繋げるように飛び歩いた。

それから13年がすぎて・・私も還暦を過ぎ すべてがそれなりに年をとり、そして順番のように私の母も
少しずつ生活意識が弱くなっていった。

でもこれまでの自分の生き方を生かすべく妹と二人で実家に再三通う日々を過ごしている。

そういう時代にすっかり突入して 涙を流す暇もないが 何かをしっかり見つめて、そして書き綴り、
自分の本当の老後に役立てようとしている。

もちろん自分の楽しい時間も一生懸命作りながら・・

明日は従妹をその母つまり私の叔母と従妹の娘で見舞いに遠方から来てくれることになっている。
良い再会になってほしい・・と心の準備をしている。
老育 2016_c0155326_23310396.jpg

by akageno-ann | 2016-09-14 23:31 | エッセ- | Trackback | Comments(2)

Commented by maple at 2016-09-15 22:41 x
最近思うこと
同じ環境で働いていた元同僚が、退職後の暮らし方は様々になる・・ということ。介護とまだ子育てに関わって暮らしている人もいれば、悠々自適の暮らしになっている人もいる。私は思い描いていたリタイア生活にはほど遠いが、人と比べず自分の生活を大事にしていこうと思う。
そんな中でアンさんの10年間は素晴らしい時間だったと思います。これからもそうでしょうが、人のために時間をつくせるという人を私は尊敬します。これから始まる看取りの期間つらくなったらアンさんを思い出します。
Commented by akageno-ann at 2016-09-16 17:06
子供がいなかったからですね・・
そこがちょっと私の人生が風変りになったという気がします。
人生いろいろそして人生も臨機応変かな?と感じているところです。いつもありがとう!
名前
URL
削除用パスワード