アンのように生きる・・・(老育)

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かけがえのない日本の片隅からの発信をライフワークとして、今は老いていくにも楽しい時間を作り出すことを考えています。

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2008年 04月 12日 ( 1 )

小休止 絨毯の話



今日は絨毯の話を少ししたいと思います。

絨毯を買いたいという意識はまったくなかったのですが、私の入った三階建ての家の2階部分を借りた家のフロアには12畳敷きほどの立派な絨毯が敷いてあり、大理石の床は気持ちがいいものの、あまりに無機質でしょう・・ということでその絨毯付きで借りました。

我家はやはり日本式に土足厳禁にしましたが、それまで土足で踏み込んでいたその部屋の絨毯ですからやはり洗濯が必要ということになりまして、さっそく学校の事務職の方に頼んで、絨毯クリーニングを頼みました。

一人の身なりはみすぼらしい男の人でしたが、優しい雰囲気で思い絨毯を丸めて、いとも簡単に運んでいくのでびっくりさせられました。

代金は出来上がったときでいいということでしたので、かなり取られるのだろうと、覚悟していました。

二週間ほどで仕上がり、その男の人がもってきて、今度は若い小僧さんのような人も鉄だって、重々しく絨毯を敷き詰めてくれました。

艶もよく、綺麗になっているようでした。

1750ルピー    当時ですと15000円ほどですか、高いですが

私は当然だと思ったのです。しかもその頃は家の家財道具を揃える時期でお金をたくさん持っていました。

「サンキュー」とにこやかに支払い、なおかつ二人にほんの少しチップを渡したと思います。
そこのところはよく覚えていません。

そして、どういう経路でこの話が学校の事務員Jさんに伝わったのか思い出せないのですが
間もなく・・主人と共に我家にやってきて

「マダム、この絨毯屋にいくらのお金を払いましたか?」

と、追求されました。

「1750ルピーでした。」

「オウ!!なんということだ。高すぎます。どうして相談してくれなかった。」

「え?だってあの人悪い人には見えませんでしたよ。」

「彼はそれ以来行方をくらましたのです。この絨毯を運んで以来いなくなったという話を聞いてご主人に聞くと、絨毯の支払いを済ませたというので飛んできました。」

私は開いた口が塞がらなかったと思います。


実際はせいぜい300ルピーほどで、要するに私はそのインド人にまんまと騙されたわけです。

「とにかく高価なものは必ず相談してください。日本人は払いが良いという評判をみんな知っていますから、どうしてもチートを働きたくなるのでしょう。」

チート・・悪賢い智恵、だとそのとき初めて知った言葉でした。

「チートにひっかからない、」ふむ、一番大事なデリーでの掟なように思いました。

この世知辛い都市では皆しのぎを削る思いで暮らしているのです。

あっさりひっかかった私が悪いのです。

あの大きさの絨毯をいとも簡単にきれいにして持ってきてくれたように思ったのでした。

と、いうのも日本で絨毯のクリーニングを頼むと結構な値段です。
しかも配送が結構手間です。

インドはサーバントやこうした人足のような人たちによって生活が助けられているので
安い、と思ってしまいました。

しかし、これはいけないことでした・・・

1750ルピー その事務員Jさんの話によると、彼らはその金額で1年間暮らせる、というのです。だから彼はそのままいわゆるトンずらしたわけです。

「でも私のミスですから、もういいです。Jさん忘れてください、今度はきちんと相談しますね。心配かけてゴメンナサイ。」そんな話になったと記憶しています。

しかし、Jさんはそのままにしませんでした。

今思えばどうしてみつかったのか、Jさんに聞いておくべきでした。
みつかったのです。そしてもっていた1000ルピーほどを取り返してくれたのです。

店にはどうするのか、を聞きますと、店主は自分の責任だと言っているのでいい、というのです。
私はどうしようもないので、そのポケットにねじ込まれていたようなくしゃくしゃの札を受け取りました。ものすごく哀しい思いでした。
見つかった場所は賭博場のようなところだったようです。

それほど遠くへは行っていなかったのでしょう・・でも彼はそのごどうしたでしょうか?
わかりません。不用意なお金の使い方で一人のインド人を迷わせたと思いました。



絨毯は二畳敷きの小さなものですが、カシミールの絨毯の行商人から1枚買い求め、今我家の居間に健在です。
絨毯はカシミールの工場では当時小さな少女が熱心に機織した姿を写真に収めています。
上のスクロールにあります。小さな手でなくては糸と糸の間に入らないのです。多分。
ぼんやり見てきた自分を恥じます。今となっては・・・

買った絨毯はとても良い柄で、いつでしたか、近所の家具屋で行われた絨毯フェスティバルに持ち込んで品定めしてもらいました。

私が買ったときは五万円ほどの品でしたが、そのときの価値は約3倍の値をつけられて満足しました。ところが、そのときクリーニングを進められました。

調子にのった私は性懲りもなく、頼んでしまいました。
1万円ほどと聞きました。
なのに、出来上がったとき、1万8000円とられました。
これぞ日本のチートだと・・・思いました。
どんなクリーニングだったのでしょうか?

上の写真に一生懸命クリーニングをするインド人の男たちの姿があります。

インドの誠実さと共に私の絨毯の思い出はあるのです。
                                 

「annと小夏とインド」
こちらのブログも見てね。
小夏はシャンプーに行きました。


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by akageno-ann | 2008-04-12 18:12 | 番外編 | Comments(21)