アンのように生きる・・・(老育)

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かけがえのない日本の片隅からの発信をライフワークとして、今は老いていくにも楽しい時間を作り出すことを考えています。

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2008年 08月 21日 ( 1 )

飛び入りの客

誕生日になりました。

半世紀以上過ごしています。

誕生日前はいつも気持ちが落ちています

バイオリズムもそうなんだと聞きましたので

気にせず、大掃除しました。

生まれたばかりの頃・・まさか東京に出て、その後結婚して

インドに渡るなんて誰も予想していなかったみたいです。

暑い夏に獅子座として生まれました。

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第197話

翔一郎は一つの小さなネパールカトマンズ郊外の学校に立ち寄ってみた。

それは本当に草原の中にポツンと小さな木造の小屋があって

子供たちが石盤を使って算術の勉強をしていた。

よく美沙が話していた「赤毛のアン」の中に出てくる小学校のようだった。

おそらくその近辺の集落の子供たちが通って来ているのだろう。

年齢は不揃いだが、一緒に机を並べて真剣に学んでいた。

計算の他には文字を学習する。

出稼ぎに行くときに手紙を書くためだ。

目的はしっかりとしているようで、一生懸命覚えようとする気持ちが目に現れていた。


教師は比較的若い男女が数人いた。

決して教員免許を持っているのではなさそうだ。

あくまでもボランティアで彼らも数年前にここで学び街に出て仕事を得、

しばらくしてこの地に戻って、後輩たちを育てようと必死なのだ。

こうして順送りに成長していけるよう、自然の流れが感じられた。

翔一郎の姿にも別段不審に思うでもなく、中に一人だけ英語のできるものが、話しかけてきた。

教師であることを告げると親近感を持ったのかもしれなかった。

教室の中に招じ入れてくれた。

翔一郎はしばらく石盤で勉強する子供たちを見ていた。

子供たちは珍客に気をそがれることもないのだ・・愛らしい目は向けたが彼らの今の

心は学ぶことに集中している。

翔一郎はこの光景を「教育の原点」と心に刻んでいた。

カメラを向けることも躊躇った。

しばらくすると先ほど話しかけてきた若者が再びこう話出した。

「貴方はどこへいくのですか?」

翔一郎はこれからさらに郊外の方へ向かうことを告げた。

「そのバイクでもしできたら、ここにいる女性を街まで連れて行ってもらえないでしょうか?」

翔一郎は当惑の目をした。

「彼女の母親が具合が悪く、できたら今日中に街に返してやりたいのです。」

翔一郎は少し迷ったが、こういう場所で役にたつことに喜びを感じ始めていた。

「OK」と簡単に承諾した。

女性は少しはにかんだが、翔一郎を信頼してか、この場合藁にもすがる思いだったのか

すぐさまパンジャビスーツ姿で横のりの格好でバイクの後ろに座った。

躊躇う腕を翔一郎が遠慮せずに彼の輿に回すように告げて、今来た道を

バイクの二人乗りは街に向けて戻っていった。

                                   つづく

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by akageno-ann | 2008-08-21 18:22 | 小説 | Trackback | Comments(12)