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結婚ということを意識しはじめると自分の住んでいる場所から心が離れる時期がある。

都心に程近い場所に住んでいた自分は郊外の自然に急に目を向け始め、

まるでそこが自分にとってあたかも神聖な場所であるかのように感じたのを思い出した。

そして義母となる人の急逝によってより一層その意識が高まった。

同じ頃、かなり年上の人からの求愛を受けていたが、その義母の存在は私の心を決定的なものにしたようだ。

亡くなって尚、その大きなエネルギーを発する人だった、いえ、亡くなった故にというべきかもしれない。

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この地に住んだのは、結婚後1年を他所の場所で過ごしてからだった。

3月末のその日、引越し荷物を収めた夕刻に初めてこの家の周りの掃き掃除をしたようだ。

ようだ、というのはそれから2年して、ある女性から声をかけられた。

「貴方と同じ日にここへ引っ越してきたのです。やっとお会いできましたね。」

美しいそしてやさしいその人とこの地でのお付き合いがはじまった。

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今日もまだ雨・・・・


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現代小説と、エッセー随筆にエントリーさせていただきました。
どうぞよろしくお願いします。

by akageno-ann | 2009-05-31 07:47 | エッセ- | Trackback | Comments(2)

Commented by dianas at 2009-05-31 09:49
おはようございます。
ご無沙汰しておりましたが、小説を毎日楽しみに拝見していました。
長い作品を書き上げ、達成感と共に、静かな時間を味わいつつ、
お義母様との想い出を重ねながらお庭を見ながら過ごされているのですね。

アンの周りの人々との繋がりは、100年経っても、私たちの心の中に
色褪せることなく、学ぶことが多いですね。
annさんの小説は今を生きる主人公家族の物語ですが、
違う角度からアンの思いを蘇らせ、沢山の感動を頂きましたよ。

また時間が経ってから、理子ちゃんの時代の物語を楽しみにしていますね。
Commented by ann at 2009-05-31 16:40 x
daianasさんありがとうございます。
拙い文章でしたが、読んでいただいたことに心より感謝いたします。
アンはいつも心にありますが、自分流に解釈してしまっているということにも気づきました。
理子とめい子の女の子の世界はまたこれから成長させたいと存じます。長い間のお付き合い本当にありがとうございます。
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