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コスモスのように・・その14

師走はスピード感をもって時間が経ちます。
天気も様々に変化し、晴れの日には思い切り何かかが進むのですが
ふっと楽しい場所にワープしたくなります。
moreで秋を追いかけてみました。
お時間あったら覗いてみてください。

小説 コスモスのように

その14

三田紀子が恵子の代わりの家事をやるようになってから、堀田家の生活は順調に過ぎるようになっていた。

恵子の一人娘沙耶は大学4年生になり、いよいよ就職活動に入りそれまで家事をかなり手伝っていたが、三田さんがかなりやってくれる、とわかってからは現金なものですっかりその時間が減少していた。

恵子も娘の大切な青春の時間を束縛したくはなかったので、そのことを喜んでいたのだった。

長男 優(すぐる)は 結婚を意識してつきあっている長谷田美津子との関係を大事にしているようだった。

おっとりとした彼は結婚を急ぐそぶりは全く見せずに、仕事優先の生活をしているように見えた。

しかし相手の美津子のことを思えば、恵子も回復を急ぎ息子のための結婚準備をしてやらねばならないと恵子自身少し心が急くのであった。

三田の存在はなくてはならないものになっていたのだが、恵子はこのままこれを続けていくと自分も体たらくな気分になっていそうだ、と心配にもなっていた。

ましてや家計に三田さんへの給料がかなりのウエイトを占めるのは必須であった。

舅は息子である 紘一郎に自分も面倒をかけているから・・と少し援助を申し出たらしい。

金銭にうるさい彼がそういう申し出をしたというのは、三田さんを舅がかなり気に入っている、ということだと思われる、恵子は複雑な思いがしてきていた。

家事をそれなりにこなして、なおかつ美しく才気に富んだ女性が行うというのは、そこに病気の主婦が居る場合、なかなか難しい感情のもつれが生じるものだと、恵子は想像できた。

このままではいけない・・自分はもっと元気にならねば・・

そう思う心が決心させて、夫紘一郎にある日申し出をした。


つづく

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秋川渓谷の黒茶屋を尋ねました。

秋の深まったここ五日市市の一角に 秋川の川の流れの光も美しい庄屋を改装して作った囲炉裏の里・・

以前、小説の中でも使った店ですが・・やはりここは隠れ家のようで落ち着いた風情を見せてくれます。

冬場は無休で(年末年始以外)で開業しているそうです。

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お料理は炭火の温もりの中でいただけます。
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帰り道もはっとする美しさです!
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by akageno-ann | 2009-12-10 19:40 | 小説 | Trackback | Comments(2)

Commented by panipopo at 2009-12-11 20:06 x
恵子さんの複雑な気持ち。。。
いろんなことがありますね。
今のままはラクだけれど、でもこのまま続けるのにも限界がありますものね。

この秋川渓谷、とってもきれいですね~!
心が洗われるようなステキなところだなって思いました。
このお魚はアユですか?
おいしそうですね☆
Commented by akageno-ann at 2009-12-15 09:26
panipopoちゃん、恵子の複雑さは年齢や病気にもよりますね
難しいけどきっといい方向に・・と考えます

秋川渓谷 これはヤマメなんですよ!
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