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心の二人三脚

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先日 渋谷まである講習会に出かけてきました。

障害者が就職している企業に健常者との共存のために指導をしている人たちの為の講習会です。

NHKドキュメンタリースペシャル 『心の二人三脚』を題材にして タイプの違う二人が共存しあうことで互いに成長していくというドキュメンタリーは高校生が主役でした。

長いこと障害者の教育に従事していた講師が指導者の立場の方たちにアドバイスする形の講習会が行われました。

上の写真の犬ニ頭は年齢も性格も経験も違うのですが、飼い主が敢えて2匹を共に行動させることで、互いに睦み合う姿を捉えていました。(ワンちゃんの記事は→☆

講師はいいます。

「片方が障害者であって、もう一方が健常者という設定であっても、その健常者も多くの問題を抱え、例えば引っ込み思案であったり、心が素直になれなかったり、兄弟関係が上手く行っていなくて、心が荒んでいたり、などあるわけです。」

そうそう、常に健やかにいられる人は少ないはず・・と皆頷きました。

「ここで大事なのは、相手の出方を待つ、ということですね。結果を急いで,ついできる方が手を出してしまっては、いつまでも相手は頼ってしまいます。」

子育ても同じ。つい手をだしすぎて、甘やかしてしまっている・・こちらが気短だから・・と 同席していた妹が呟いていました。

「また、できるほうができない方に手をだすときに、やってあげているという不遜な気持ちが強いと、やはり相手は本当の成長は阻まれるかもしれません。」

謙虚・・この言葉はいつも私の心の中で葛藤し、気持ちが強い自分の押し付けになってしまいそうな行動に反省するのに、謙虚という心は本当にはなかなか成長しない、と思うところです。

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この講習会は実は父の最終講演になるというので、姉妹で参加させてもらいました。

80歳になるまで、こうして障害者の教育に携わってきた父の公的な最後の仕事!

照れもありましたが、嫁いでしまってからは、外で父の仕事に触れることが本当に少なくなって・・

その上最近耳も遠くなり、頑固さも増しているので、この猛暑の中の仕事に娘として単純に心配でした。

父もスタッフの皆さんに『今日は介助者を連れてきました』と挨拶してました。016.gif

スタッフの皆さんとの交流もあって、この日父はやはり外では頑固さも見せず、仕事のことでは『耳が遠くなったので大きな声になってしまいますが』と前置きして、無事講師としての仕事を終えました。

昭和25年から高知県の公立の小学校教諭からはじまって、そこで出会った障害児の指導を手探りで始めて、同僚と研究していくうちに上京し、各養護学校に奉職し、定年後は障害児教育を大学で講義していました。

障害者との生活は並大抵な日常ではなかったのでしょうが、父は苦労を話すよりそこにある感動を話してくれることが多かったのだ・・と改めて思いました。

その父に、ここまで元気で頑張ってくれたことを感謝し、今度はどうしても老いていく父とも『心の二人三脚』が
組めるように過して行きたいと思ったのです。

実際はどこまでやっていけるかわからないけれども・・私も父と良いバディを組んでいきたいと思います。

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by akageno-ann | 2010-07-24 10:53 | エッセ- | Trackback | Comments(23)

Commented by reikopep0510 at 2010-07-24 11:27
こんにちは。
心を研ぎ澄まされる素晴らしいお話でした。
annさんのお父様も素敵な教育者なのですね。
共存というのはどんな親しい単位の集まりでも難しいことですね。ましてや健常者と身体障害者の関係でどこまで相手の気持ちを害さないようにお手伝いできるかというのは難しいことです。
同時に今回のお話を踏まえて、自分の心のありかたを見直さなくてはと思いました。
時間にいつもめいいっぱい追われて、もしかしたら親切のつもりで行った好意が、押し売りになってしまったりしているかも?と、心のゆとりを持たなくてはと反省です。
素敵なお話で感動いたしました。
Commented by ka-chan-anone at 2010-07-24 21:34
annさんのお父様の講演、私も拝聴したかったです。
これが最後なんて・・・すごく残念です。
実は私、大学時代、幼児教育の勉強の傍ら、
障害児教育の教授の下にも通っていました。
当時、「統合保育」の勉強をしていました。
就職後は幼児教育に携わりましたが、
辞めた後は放送大学を使って養護学校教諭第2種免許をとりました。
これは発達障害の勉強でした。
あああ、行きたかったです。
今度是非お父様のお話を聞かせて下さい☆
Commented by tuto at 2010-07-24 21:54 x
お父様の最後の講演だったのですね。

素晴らしいお話でした。その内容は、
健常者と障害者の関係だけでなく、全ての人と人との関係に
当てはまるように思えました。
常に謙虚な姿勢を忘れずにいるのはなかなか難しいですが、
私もそうあるよう努力しなくてはと思いました。
Commented by くまくぅ at 2010-07-24 23:22 x
素晴らしい教育者だったのですね^^
お父様の最後の講演、とても興味深いです。
拝聴してみたかったです。

どんな立場でも、どんな関係でも大切にしなければいけないこと。
ともすると忘れがちなそのことを、
しっかり心に留めておこうと思いました。
学生の頃にこんな素晴らしい先生に出会えてたら・・・
と思わずにいられません。
いつだったかご旅行の時のお写真のお父様を思い出します。
いつまでもお元気でいて欲しいですね^^
Commented by akageno-ann at 2010-07-25 03:58
reikoさん、さっそくのコメントありがとうございます。
Launaちゃんのこともそうだったけれど、ワンちゃんてふっと心を
素直にしてくれるとおもいませんか?
私は父の話を聞いているとき、心の二人三脚は小夏が家族の皆と
やっているな、と実は一番強く思いました。
この写真の友人のリトリバー君とその友だち犬も実にいい関係だと感じて・・犬に教えられることも多いですよね。pepperちゃんはこの暑さ大丈夫?
Commented by akageno-ann at 2010-07-25 04:01
CHILちゃんの熱心な子育ては正に日々多くのことを実践されてて、それこそ私は感動させてもらってます。
父のことで恐縮だけれど、ふと行ってみようと思ったことでこういう記事になったこと、またブログをしていたから行ってみようと思ったのだ、と思うと その相乗作用を感じたりしました。暑いから正直この山から都心にでるのはしんどかったけれど・・父の仕事もちょっと心配だったの。
またここで少し書かせてくださいね。
本当に暖かいメッセージありがとうございます。
Commented by akageno-ann at 2010-07-25 04:17
tutoさん、ありがとうございます。
今そちらにまた伺ってしまって、大変なお仕事とまたまたNYの魅力たっぷりな記事にしばし佇んでました!笑
tutoさんの謙虚さを私たちはいつも学ばせていただいてるんです。
またご一緒させていただける日を楽しみにいたします。
Commented by akageno-ann at 2010-07-25 04:21
くまくぅちゃん、来てくれてありがとう!
先日は暑い中ぱにぽぽちゃんのフリマにかけつけてくださって
本当にありがとう・・感動してしまいました。
私は今週とにかく出が多かったので、遠出できなくて。
でも貴方の記事にもほんと嬉しかった!
ブログを通しての出会いもまた互いの人生に触れさせていただけて
本当に有り難いと私・・思ってます。
父が80歳でやはり少しずつ老いているのを感じると切なさと・・でもまだ甘えていたい気持ちと・・この年になても交錯します・・笑
共感に感謝してます!
Commented at 2010-07-25 05:39 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by flyrobin at 2010-07-25 06:28
お歳を伺って、最後とはいえ、立派に講演をなさったお父さまに頭が下がる思いです。annちゃんもさぞかしお父さまを誇りに思っていらっしゃることでしょうね。心から拍手をお送りしたいですよ!
この記事を読ませていただいて改めて感じたのは、障害者と健常者の関係で、つい勘違いしがちなのは、優ると思われがちな健常者は、実は、障害者の方から学ばせていただいているんだということ。日常生活において、この事実をつい見過ごしがちですね。

いろいろ気付きをもたらしてくださるお父さま。そんな方のお嬢さんでいらっしゃるannちゃんが、心豊かなすてきな女性でいらっしゃるというのはまさに納得です。

暑さの厳しい折、どうぞお身体に気をつけて!
Commented by 夫が。。。(以下自分で省略) at 2010-07-25 06:45 x
すてきな記事だった〜!!
「謙虚」という言葉。。。このアメリカという国で暮らしていくのに、本当にそうあると飲み込まれてしまいそうな、そんな場面に沢山出くわして。。。でも、それは自分が未熟な上、経験不足な上、空威張りで自分の弱さを必死で隠しているのかも。。。
そんな沢山の人種が共存する中で、いろんな立場、存在での、「健常者」と「障害者」がいて、自分もその二つの立場を行ったり来たりする。。。でも、等身大が一番いいと思っていて、等身大の自分から両手をひろげて、自分より優れている人、沢山の経験をしている人から、いろんなこと教えて欲しいって思う。
Commented at 2010-07-25 08:42
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ak-joyful at 2010-07-25 11:22
80歳になるまで...なんて素敵なお父様でしょう。
私も母の動きが遅いので、つい自分が手出ししてしまう事が多く
押し付けがましい態度になってしまって
謙虚さのさの字も無い事を反省してしまいます。。。改めて考えさせられる、すばらしい内容です。
それと、小夏ちゃんの画像の事ありがとうございます。
Commented by ann at 2010-07-25 15:41 x
ロビンちゃん・・優しいメッセージどうもありがとう!
そうなんです・・誇りに思うことを忘れてはいけない・・とその日思いました。それは義父に対してもなんです。年をとられた方と過すことで私はつい現状ばかりに気持ちがいって不安になったり心配になったり、注意しちゃったりと・・いろんなことが起こります。でもこういう社会的に頑張ってきた人たちのことを忘れてはいけない・・と気づきました。
そしてその日父の話を聞いた自分は多分こうしてブログにかけるかもしれないと思ったんですね・・
このこともう少しまた書かせてください。貴方から気づかされたこと・・ここに書いてくださる皆さんのお陰で気づいたことがあります。
Commented by ann at 2010-07-25 15:45 x
夫が・・ちゃん
そうよね・・アメリカという場所での生活、しかもあなたのように自分で起業しているといろいろなことに出会って、私より若くてもどんなにかたくさんの経験を積んでいらっしゃるだろうって想像できます。
その中にただ謙虚なだけじゃ進まないものね。
父はこのあと自分のやってきたことに自信を持って・・と話しました。
そのこともまた書かせてね・・高齢になった人の話を聞く機会が多い私なので・・その中から学ぶことを少し書いてみたくなってます
そのことがまた私たち後進の励みになるかもしれないし・・
Commented by ann at 2010-07-25 15:51 x
ak-joyfulさん・・父が偶然にもここまで元気でいてくれること、それを母がまた同じような年で支えてくれていることにひたすら感謝しています。それでもこうして書いてみないとふっと感謝を忘れます。
今はそういう風に思い起こしながらこれからを過す必要があるとも感じています。やはり年をとっていくということと添って歩むのはちょっと大変でもありますね。
謙虚を失うことがあります。
小夏のこと・・本当に有り難いお申し出に感謝しています!
Commented at 2010-07-25 16:16
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Commented by akageno-ann at 2010-07-25 23:28
鍵コメさまたち・・素敵なコメントどうもありがとうございます!
Commented at 2010-07-26 14:29
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by オードリー at 2010-07-26 16:54 x
80歳になっても立派なお姿ですね。
中々自分の父親が働く姿を目にする事は少ないです。
清志郎の歌を思い出しました。「昼間のパパは~♪」って歌です。
我が家の父も頭脳労働者でしたから、現役バリバリの頃は
機嫌が悪い事も多く、そんな時に表れた猫のオードリーは
ホント私たちのトゲトゲを吸収し癒してくれました。
最近の父は仕事でイライラはほとんどありませんが、
耳が聞こえずらくなってきたので、そっちでイライラです。苦笑
こればかりはね・・・。
でもそういう姿も私たち家族が受け入れなくてはならないんですよね。
つい元気なのをいい事に、無視しがち。汗
反省です。
ステキなお話ありがとうございました。
Commented at 2010-07-26 18:16
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Commented by akageno-ann at 2010-07-26 19:34
オードリーちゃん・・コメントありがとう
暑いわね! いやね80歳まで頑張ってくれてる父を父として
尊敬しておくことをこの頃少し怠った気がしたの・・
オードリーちゃんの父上のことは時々うかがってかっこいいなあ・・って
思っているんだけど・・父のことを描くってちょっと自画自賛的で恥ずかしいのだけど・・今回は敢えて書かせてもらちゃった・・
ほんと声援ありがとう!
Commented by akageno-ann at 2010-07-26 19:34
鍵ちゃん・・・どうもありがとう・・あとで伺うね!
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