最終章 犬のいる生活 その2
小説を書いています。
かけがえのない日本の片隅からpart2
最終章 犬のいる生活 その2
ハナは毎朝石元一家のひとりひとりを見送るようになった。
玄関の横の石畳みの端にちょこっと座って、ひとりひとりに頭を撫でられるのを待つのである。
関心のなさそうな態度をとっていた、次男坊に一番懐いているようで、彼が玄関を出ると最近では猫のようにゴロンとなって、おなかを見せ、彼にはおなかを触らせるのだ。
次男は照れながらも、そうしていて本人が癒されているようだった。
しゃべることを億劫がっていた彼はハナに独り言のように話しかけるようになったのだ。
末っ子の長女はどうも軽く見られているようで、ハナは彼女に対して毅然として座り頭を撫でられてもその格好を崩さない。
長女の方もそれで充分のようで、実にさっぱりとした付き合いをしていた。
長男には随分と丁寧に伏せをするハナだった。
そして家長であるここの家の主人が現れると、ハナはこれ以上ない、というほど尻尾を振るのだ。
最初の頃はそれでも主人はハナに一瞥するだけで、決して触ることはなかった。
だが、ある日前を行く長女への態度とあまりに異なるハナの主人に対する平身低頭する姿に、ついにほだされていた。
ハナは彼の靴の匂いをよく嗅ぎ、時には足元に擦り寄るようにして近づいていた。
それは決して媚を売るのではなく、家長としての主人への敬愛の念だ、と石元夫人は思っていた。
ハナのそういう努力は涙ぐましいものがあった。
そして三ヶ月ほどで、彼女はこの家のアイドルになった。
つづく
犬を飼うとき読んでおくといいサイト→日本警察犬協会HP「犬との共生に必要なマナー」
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ちょっと旅をしてきました。
島根と鳥取はどうも町が混乱してしまうのですが、
今回は鳥取の米子空港に降り立って、中海を通って島根に入り、宍道湖の前の宿に泊まりました。
境港はゲゲゲの鬼太郎の作者 水木しげるさんの生家があり、島根の安来にはその奥様のご実家があり、今も兄上が酒屋さんを営まれています。
そちらを観光できるという話に、なんだか申し訳ないような気持ちになりながらも楽しみにしていました。
旅の記録は少しずつ小夏庵にアップします。
よろしかったら・・どうぞ → ☆
by akageno-ann | 2010-10-20 22:57 | 小説 | Trackback | Comments(5)
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snowdropcafe at 2010-10-21 14:24
annさん、こんにちわ!私も毎朝、「げげげ…」を楽しみにしていました。最初は向井理を目的に見てましたが、だんだんそんなことよりもストーリーが面白くなり…静かに、それでいてしっかり影から見守り、支えるそんな妻に…多分なれないだろうなーなんて思いながらも、ちょっこし反省する私でした。annさんの旅行記のこれからの展開、楽しみにしています。
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marimari
at 2010-10-21 21:14
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はな流石☆~
一人一人 ちゃんとよく見ているんですねっ
家長であるここの家の主人に対しても
ほんとけなげ~
げげげの女房にはまってるのっておっしゃっていた時から
もしや 福山さんにはまっているの!の後
出向かれた時のように
今回は
鳥取へ出向かれるのでは!って思っていました(笑)
一人一人 ちゃんとよく見ているんですねっ
家長であるここの家の主人に対しても
ほんとけなげ~
げげげの女房にはまってるのっておっしゃっていた時から
もしや 福山さんにはまっているの!の後
出向かれた時のように
今回は
鳥取へ出向かれるのでは!って思っていました(笑)
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at 2010-10-23 10:08
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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by
ann
at 2010-10-23 21:28
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スノードロップさん、そうなんです!私もストーリーにすっかり引き込まれました。
影ながら支えるは私も無理無理・・笑
でもスノードロップさんを見習わねば・・と思っています。それもちょっこし無理な・・私なのですが・・努力はしようと思います!
島根の人々はとても優しかったです!
影ながら支えるは私も無理無理・・笑
でもスノードロップさんを見習わねば・・と思っています。それもちょっこし無理な・・私なのですが・・努力はしようと思います!
島根の人々はとても優しかったです!
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by
ann
at 2010-10-23 21:35
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marimariちゃん・・そうかあ・・私って福山君のこともそう言ってたっけ・・なんという単純明快・・
そうなのそうなの・・今回は偶然鳥取の方が島根を案内してくださるというので・・もう喜んで行ってきました!
そうなのそうなの・・今回は偶然鳥取の方が島根を案内してくださるというので・・もう喜んで行ってきました!