アンのように生きる・・・(老育)

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かけがえのない日本の片隅からの発信をライフワークとして、今は老いていくにも楽しい時間を作り出すことを考えています。

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第二部 no.5 生かされる

小説の最初はこちらから →☆

かけがえのない日本の片隅から
LIVE 第二部 no.5 生かされる

牧子の病状ははかばかしくなかった。

なかなかに目覚めないのだ。

娘の直子は面会時間をフルに使って 「ママ~~ママ~~」と声をかけ、手足をさすり目覚めて欲しい思いを日々ぶつけていた。

子供のように周りを憚らず大きな声で呼ぶので、時折立ち寄った悦子がそれを注意するほどだった。

悦子は直子の気持ちがわかり、その呼びかけは聞こえているよ、と言い、そしてもっと耳元で・・と促した。

トーンの下がった直子の声を後に目覚めた牧子は確かに聞こえていたと言った。

その牧子が目覚めるまでに12日がかかった。

12日はまことに長いようで短い・・そんな期間だった。

すぐに目覚めれば四肢のリハビリも早く積極的にできるのだから、看護士としての悦子もそこにはかなりの焦りがあった。

自分が中心にやってやりたいが、職場である病院での特別な行為は憚られた。

しかしその代わりを姪の直子にさせることにしていた。

私学に行っていた直子の夏休みは9月の第1週まであったので毎日毎日病院に来て、母親の目覚めるのを待っていた。

恐らくその力こそ、牧子が目覚める為に必要なものであった、と悦子は思った。

医学の力以外に働くエネルギーは愛するものの愛するゆえの力が働くのだ、と確信した。

目覚めた日に、悦子は勤務日ではなかった。

家で過していると、泣きながら直子が

「ママが、ママが目が覚めました。」

そう電話してきた、と思ったら

「またすぐ眠ってしまいました。」と今度はメールが来た。

そんな繰り返しが続くのだ、と悦子は今までの経験から思ったが、いてもたってもいられず病院に向かった。

その時の心はただ姉牧子を思う妹としての悦子だった。

                               つづく→→☆
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Commented by nanako-729 at 2010-12-16 04:20
↓ めちゃめちゃ可愛い子犬ですね!
利発そうな目をしているわぁ~~!
annさんがアドバイスできるから楽しみですね(〃⌒∇⌒)ゞ
Commented by flyrobin at 2010-12-16 09:14
このクリスマスツリーはannちゃんのお友達の
入院先の病院ですか?
いずれにしろ、こんな大きくて立派なツリー。。。
人々の心を明るくしてくれますね♪
Commented by ann at 2010-12-16 23:12 x
nanakoちゃん、見に来てくださったのね~~
もうアドバイスというよりおしかけお節介を焼いてますが・・
妹は初めてのワンちゃんなので・・これからはまたワンちゃん談義が嬉しいです・・
Commented by ann at 2010-12-16 23:13 x
ロビンちゃん・・そうなの~~これは病院内の喫茶室の前の素晴らしいツリーです・・
こういう心が大事だな・・ってこの病院には教えられます
友人も大変気に入っているんです。
by akageno-ann | 2010-12-15 23:28 | 小説 | Trackback | Comments(4)