LIVE 第二部 no.6 生きる力
かけがえのない日本の片隅から
LIVE 第二部 no.6 生きる力
悦子はたくさんの患者と二十年近く出会い拘わってきた。
ようこそ自分はこの職業を選んだものだ、とこの頃になって、向いているかも知れない己の性格を自己分析してみたりしている。
姉牧子を自分の勤務する病院に迎えて看護するようになってから、看護士であったことをこれほどよかった、と思ったこともない。
冷静に第三者的に看ている自分をわかっていたし、それが今たった一人の姉妹の姉の事に、ただ悲しみでなくて、一人の患者として携われる幸せをかみ締めている。
そうでなければ、ひたすらに哀しみ絶望感に打ちひしがれ、ろくな看護もできなかったと思う。
悦子がそこに居る、というお陰で、牧子の娘の直子、また牧子たちの両親も、不思議なほど冷静な心で過せていたかもしれなかった。
家族の一大事はだれかこうして家族の中の一人が冷静にことを処すことで、時間は止まらずに済むのだ。
その一役をだれが担っていくか、神様はどうもそういう人材の登用が上手でいらっしゃるらしい・・・
牧子は二週間目に一度しっかり目覚めた。
それはちょうど悦子が勤務を終えて、彼女の病床に一人の妹して尋ねたときだった。
いつものように、手足をさすっていると、牧子は突如目覚め、
「えっちゃん、ごめんなさい」と
一言であったが、明瞭に言ったのだった。
つづく→→☆[#IMAGE|c0155326_23282055.jpg|201012/15/26/|mid|768|1024#]
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よろしくお願いします。
by akageno-ann | 2010-12-16 23:27 | 小説 | Trackback | Comments(3)
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at 2010-12-17 13:20
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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kinnnikumans at 2010-12-18 00:09
小説・・・・ドキドキしながら読んでいます。
もちろん応援も(^^)/ポチ
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ducky2010 at 2010-12-19 23:38
ジャックさん・・・いつも応援ありがとう!