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Live 第二部 no.12❤

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かけがえのない日本の片隅から

Live 第二部 no.12 それぞれの決意

家族が一人重篤な病に罹ったとき、その周囲の家族がどれほどの関心を示すか?

それはその病人の快復のために大きく影響する。

いたずらに騒ぎ立てても何にもならないが ある程度の情報収集は必要である。

しかし、いろいろな人々からのアドバイスもあり、自分たちのペースにあった看護法をみつけるのは難しいところもあった。

牧子の運ばれた救急センターの処置は適切な処置を行っていたと思われる。

運ばれた病院の医師との出会いが急病人の生死をかなり左右することを現場にいる看護士である悦子はよくわかっている。

悦子の病院を指定して牧子を運んだことは最大の善であると自信をもって言える。

しかしその処置についてどうしても取りざたされるのも世の常であるのだ。

牧子の嫁ぎ先佐藤家では 北海道の病院に牧子を転院させたいと考えていた。

北海道のR病院で、高名な医師のいる先進の医療が行われていることをつきとめていた。

どんなに費用がかかってもいい、なんとか牧子を元通りに、という強い思いからの申し出だった。

この場合 看護士としての悦子は気持ちがグラッと揺らいだ。

姉牧子が治るものならどこまでもついていきたい、と思ったのだ。

専門家としての知識が 奇跡が起ろうとしているのを阻むことがあるのだ。

牧子は何も言えなかった。

ただ一つだけ、病人の傍に誰が就くのでしょうか?

両親も年老いた今 自分が姉だけに就くことはできないのだ、ということを無念そうに語っただけだった。

                          第2部 了

次回は第3部がはじまります。
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by akageno-ann | 2011-01-06 16:13 | 小説 | Trackback | Comments(0)

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