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LIVE 第3章 no.4

小説「かけがえのない日本の片隅から」第3章です。
ながらくお読みいただいて感謝しています。

LIVE 第3章 no.4  実る・・・

人生には実る時がある。
必ずある・・とは言えないが、ふと・・その実りに気づくことがある。

じわじわと実る想いに気づいて、思いがけない幸福感を感じるときがあるとすれば、
その日の悦子は正にそれだった。

笹島はどんどんと先を歩き、決して後ろを振り返らない。

悦子はその姿を見失わないように、そして距離を縮めないように気を使いながら少し急ぎ足で歩いていたが、そのうちに携帯電話がなった。

「その道をまっすぐ歩いて二つめの大きな交差点を右に曲がり右側三軒目のマカロンという店の2階にいるよ」


ちょうど交差点あたりで見失ったと思っていたところだった悦子にあまり不安を感じさせないように電話をくれる、そういう気配りの笹島は医局にいるときと同じスタンスだった。

マカロンは間口が半間ほどの小さな店で洋食屋という雰囲気のレストランだった。

中はカウンターが広くて二人掛けのテーブルが三つあるだけだが、その奥に急勾配の階段があった。

悦子が店のドアを押して入ると、若いマスターが

「いらっしゃいませ・・あ!どうぞそのまま2階にお上がりください」

とすぐに案内してくれた。

                                       つづく

ご高覧に感謝いたします。
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by akageno-ann | 2011-01-27 07:56 | 小説 | Trackback | Comments(4)

Commented by nanako-729 at 2011-01-27 15:35
annさん、こんにちは!
悦子さんのこの気持ち…
大人の恋に発展するのでしょうか?

また続きが楽しみで~す!
Commented by ka-chan-anone at 2011-01-30 22:39
この『マカロン』というお店のモデルは・・・
やっぱり、あそこですよね(^^)?

大人の恋・・・、続きが楽しみです。

それからお店の描写も楽しみです☆
Commented by ann at 2011-01-31 07:02 x
いつも声援ありがとうございます・・
マカロンという名前のレストラン・・
ありそうでしょ?
Commented at 2011-01-31 23:08
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