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LIVE no.6  言わずともわかる心

小説「かけがえのない日本の片隅から」第3章です。
ご高覧に感謝いたします。
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LIVE 第3章 no.6  言わずともわかる心

笹島との夕食は悦子にとって久しぶりの暖かい団欒となった。
姉牧子の病気以来、ゆったりとした食事をする時間を殆ど持たなかった。

悦子は患者に対してはよく「ご家族の健康が一番大事ですよ、病院に任せてのんびり団欒をもってください」・・などと薦めていることをふとここで思い出した。

「片山君、疲れているだろう。本当によく頑張っているね。自分も経験しているが身近なものを看病しているのは切ないものだ。仕事に打ち込む気持ちもわかるよ。」

そのなんとも甘い声に悦子は一瞬ぐっと涙ぐみそうになったが、気を取り直して

「はい仕事をしていると本当に心が強くなります。仕事を持っていて良かったとつくづく思うのです。この仕事のお陰で親族全てから信頼も得ていますし・・」

その健気さが笹島にはひどく愛おしく思えたが、ここでそんな甘い言葉を伝える必要はなかった。

二人は同士だったのだ。

同じ医局で日々厳しく共に行動する者たちが持ちうる合同の想いが 二人の静かな時間を豊かにしていた。決して必要な言葉はなく、美味しいものを美味しいといいながら・・静かに流れる時間。

「向井君とのことは大切に育てていくといいね。結婚という形は僕は良かったと思っているんだ。
別にのろけているのではないよ。」

そんな風に話す笹島が悦子は好きだった。

「分かっています、先生」

そう 二人はどこにいても医局での互いの立場を守っていた。
その関係は恐らく変わることはなかった。

このマカロンという店での二人の時間も大変に珍しいことだったのだ。

デザートのフォンダンショコラは焼きたてをその熱さに気をつけながら食べる。

カカオ分が多いので男性にも人気がある、とここのシェフは男性客を大事にしている。

「日本の男性は欧州の男性陣と比べると洋菓子の甘さをあまり好まないのですが、やはり酒と食事の後に甘いものを楽しむ心を持ってほしいと思っているのですよ。」

とマカロンのオーナーシェフは言う。

カウンターには紅茶の缶が色とりどりに置かれて、彼の紅茶への想いが伝わる。
ここはカレー料理もおいしいので、インドのスパイシィなチャイも美味しく入れる。

悦子は笹島の医局では見せない一面を見せられたことが純粋に嬉しかった。

                              つづく
2月7日 ブログ仲間のイギリスのいっちゃんが、
集英社「お料理@LEE」vol.2でイギリス便りを届けてくれてます。
美味しそうで、楽しいパブ便りをいっちゃんと一緒に行って体験できるような素敵な写真満載です!
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イギリスでの生活をお料理とブログで、より生き生きとしたものにされている
いっちゃんには毎日更新のブログからいつも素敵なエネルギーをいただいてます。→☆
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お酒のおいしさも伝わってきます068.gif

そしてそのお友だちのミンミン亭の紅茶教室に通っています。その様子はmoreをクリックしてください。
↓  ↓  ↓



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美しい器を選ばせていただきながら楽しい紅茶のお話が続きます。
今日はデミタスカップで本格的なロイヤルミルクティをいただきます。
完全に鍋で煮出してしまうインドのチャイとは趣を異にします。
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こちらで茶葉を蒸らします・・初めてしって・・驚きました。
こちらでの紅茶講座を詳しく載せてくださるこの方のブログへも是非に・・→☆
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このオペラのケーキは我が家の近くのお店の人気のお菓子です。→☆
様々なニーズに応えてくれます。
イラストケーキもお得意です!
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ミンミン亭のコーナー毎にとても参考になるインテリアが・・素敵です!

by akageno-ann | 2011-02-06 23:13 | 小説 | Trackback | Comments(6)

Commented by chanmie526 at 2011-02-06 23:56
今回も TEA MIEの様子と「紅茶」が小説にも

annさんのプライベートに しっかり染まったTEAのある生活~~
 いろんなシーンで「紅茶」を感じてくれて
とっても うれしい~~♪

あの見目麗しい「オペラ」にロイヤルミルクティー 最高でしたね!
しかもブラウンとピンクの組み合わせが好きな私はカラーも
好みで デコも素敵でしたね~改めてThanks(*^。^*)
Commented by akageno-ann at 2011-02-07 00:30
はい!ミンミン師匠・・常にお茶の時間を考えるようになりました。お茶を茶道だけではなく・・これぞ日々のお茶の生活を大事にすること・・感謝してます
お菓子にもとても関心が・・しかし太りましてね・・
これお菓子のせいというわけでもないようですが・・笑
Commented by tuto at 2011-02-07 01:53 x
お名前呼んでくださってありがとうございます!
小説にも紅茶のお話が描かれていて、私も紅茶の存在が
今まで以上に身近に感じられるようになりました~
これも魔法使いannさんのおかげと、感謝感激です^^

茶葉を蒸らしてからミルクに入れることは、私もミンミン教室で
初めて知りました。その理由を伺ってなるほど~と納得。とっても
勉強させていただきました^^

Commented by ann at 2011-02-07 07:58 x
tutoさんの写真で復習させていただいてます。
ミルクティの真髄を知った気がします
インドのチャイもまた懐かしくなったり
紅茶の深さを改めて知りました。
2月はまた新しい方たちを紹介しますが
そちらのブログをご覧になってもいるようです。
紅茶の和がうれしい・・また紅茶教室をご一緒させて
いただく日も楽しみにしています。
リンクをいただきありがとうございました。
Commented by chanmie526 at 2011-02-09 08:20
おはようございます~
LEEを通じてイギリスのいっちゃんに会えたようでうれしいですね~
 
ブログへのナイス・フォロー?(笑)
嬉しかった~~ あたたかな気持ち ありがとう(*^。^*)
Commented by ann at 2011-02-09 18:40 x
ミンミンさん・・本当に会えましたね
今回のは特にそう思えました。
こちらこそ・・つい伺ってしまいます・・
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