no.10 恋の話は・・・
ニュージーランドクライストチャーチの地震で被災された方々へのお見舞いを申し上げます。
志の高いたくさんの日本の方たちの無念さが感じらます。救援の方たちのお疲れもいかばかり・・と想像し、少しでも早い発見を祈りつついます。
小説を続けさせていただいてます。
かけがえのない日本の片隅から第三部
LIVE 第4章 no.10 恋の話は・・・
10時少し過ぎに、あつ子から悦子の部屋に電話があった。
「お待たせ・・一緒に出かけましょう・・歩いていくからそんな格好できて・・」
「ええ、もう準備できてるわ。」
そう言って悦子はすぐにダイニングに降りて行った。
小さなデイパックを持ったあつ子がそこにいた。
「お母さん、ちょっとハイキングしてきます。お昼よろしくお願いします。」
あつ子の姑は笑顔で見送ってくれた。
二人は甲斐の里をまだ浅い春の空気を体中に感じながら歩いた。
鳥の囀りはあまりに清らかで、悦子はそう都会の中で生きているわけもないのに
この声は天上から降りてくる音色のようにも思えた。
「お姑(かあ)さんと上手くいっているのね・・さすがだな・・あつ子は・・」
「そう見える? 全然そんなことはないのよ・・実際同居って難しい・・
ただね、一緒に仕事して言い合ったりしてると、不思議な愛着は湧いてくるようなの。
決して好きではないのだけど・・互いに認め合うことはできるのよ。」
「結婚て大変なのね・・」
「どうしたの?悦子・・何か困難なメールが来たの?」
「困難・・・正にその言葉がぴったりだわ・・私少しだけ年下の人からちょっと告白されたの・・決してうぬぼれたりしてないわよ・・本当に・・この年だもの・・不安がいっぱいなの・・・その彼が私にもったいをつけるな・・というようなメールが・・今朝届いたの。なんか塞ぐな~~」
そんな悦子にあつ子は少しだけ嫉妬した・・
つづく
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by akageno-ann | 2011-03-04 20:50 | 小説 | Trackback | Comments(1)
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at 2011-03-04 23:58
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