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老育  老成する・・・明日

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「かけがえのない日本の片隅から」

老育

77歳という年齢はこの地域では後期高齢者と重なり喜寿を祝うという意味もあり、一つの区切りのと考えるのか、祝い金が出る。

毎年数十名の単位で増えていくこの年齢の方たちを見つめながら、恐らく自分はその年までは生きられないし、生きていなくていい・・と思っている。

日本の経済は逼迫する。

しかしこの年代の人々は戦中戦後の大変な時期を青春を奪われている。

その悲しさを秘めながらも精いっぱい生きてきている。

その上に子供たちを慈しみ、しっかりと育てている人々が多い。

めげることもあっただろうが、高度経済成長の中で前だけを向いて生き抜いてきている。

だから、しっかりと祝い、人生を静かに閉じるまでの手助けをしていきたくなる。

こうして戦争時代を生き抜いた人々のことを思い出し、苦労の少なかった自分たちの人生を置き換えて、みたくなる。

そうでないと、今の年を取った人々のことが、ただうらやましいからだ。

ひと時この人たちに「あなたたちは若い、若い人たちに先導してもらって・・」などと言われると辛かった。

自分たちは若い人たちに先導を頼めないような気がして・・

しかし素直に人に頼む・・という作業こそ、心をつなぐことになるのだと、少しわかってきた。

人に迷惑をかけない・・ということだけで暮らしてきたが、少しの迷惑や世話になることは、優しい対応につながる気がしてきた。

日々人と出会うことで、新しく知ることが多い。

明日はまたどんな日だろう。

日本の明日は明るいのだろうか?

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小夏庵にも→☆

by akageno-ann | 2011-07-13 22:44 | 小説 | Trackback | Comments(0)

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