追悼 中村哲様
犬の介護をしているせいもあるが毎朝4時には目覚めて暖房とテレビをつける
今朝は柴犬の小夏があまりにぐっすり眠っているので起こしてトイレに行くことを
止めて、NHKドキュメンタリー『追悼中村哲さん』を拝見した。
私はこの方が亡くなった今月4日のニュースまで存じ上げなかった。
国境を超えた医師団のことは知っていたが アフガニスタンの復興にこれほど
貢献された方がいることを知らなかった。
中村さんが医師として彼の地に赴任された頃私もまた夫の仕事でインドのニューデリーに
いたのだが、また報道関係のインド支局で頑張っていらした日本人もあの頃戦乱の
アフガンへ入っていて話は聞いていたが、中村さんのように
「100人の医師よりも命の水を」と用水路建設に乗り出している日本人がいらしたことを
知らなかった。
今私は施設にこそ入ってもらったが両親と従妹のことで頭がいっぱいでついでに自分の
老後のことも心配している小さな日本人前期高齢者だ。
中村さんは 自分の命の心配よりも 先進国が束になって報復爆撃を行ってしまった
アフガンに対して子供の命人間の命の為に江戸時代の堰の工法を取り入れて現地人を
動かし干ばつの地を緑豊かな農地にされた。
熱心に彼らを説得して生きる力を与え続けたのだ。
日本人はいやアメリカも欧州の人々もこの業績をこうした映像のドキュメンタリーで
知るべきだと自分のことだけを考えて生きる余生ではいけないとつくづく感じた
令和元年の暮れを迎えている。
こういう出会いを私は神様の引き合わせとも感じてしまう。
わがままに暮らし始めている自分に犬の介護をしていることも母の不平につきあうことも
もっと優しさがなくては・・と思い直した。
人間は自分の幸せを追求し始めると他を無意識に排斥しているのだ。
そういう人生を両親は私に望まなかったが・・両親の老いを見つめるうちになぜか
衰えていると思ってイライラしてしまう自分を見返る。
いったい自分だってどんな老い方をするのか危ないものである
ここまで真摯に生きた両親の世話を他人に預けている自分はもっとやるべきことがあると
思う・・
高知のいのの大国様の秋祭のおなばれ(神御幸)をまとめながら 1200余年前に
仁淀川に流れ着かれた 大国様の神様 大国主命 すさのうの尊 くしなだ姫の命と
奈良の三輪神社からの神様の行列・・・を改めて思い返し心豊かに暮らしていきたいと
反省する年末になった。
中村 哲さんの死を心から悼みその精神の千分の一でも受け継がせていただきたいと
思う・・・・

by akageno-ann | 2019-12-30 08:38 | エッセ- | Trackback | Comments(0)