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年賀状

明けましておめでとうございます。
今年はゆっくりのお正月です。それでも心は両親と従妹 犬の小夏の介護のことで
いっぱいですが、肉体的にとても楽なお正月です。
お客様も最小限・・・妹たちも父母と従妹の施設に来てくれましたがうちへは遠慮してくれました。

昨年のお正月は両親との暮らしでどんどん大変になっていました。
ずっとそばにいなければ心配で特に父の多動な様子が不安でした。
でも父はものすごく気丈でしたから大丈夫の一点張りで・・
そこを刺激するわけにもいかず 
父は実に尊大です・・自分が家長であることの責任感がありました。

神社へのお参りも二度行ってました。
だれかが代わりに行くなどとんでもないことでした。

高知に帰らなくてはならない私も 日中を妹に頼んで 日帰りでした。
4日まではヘルパーさんも頼めなかったので、とにかく主人も動員して様子をみてもらいました。
父はその前に患った帯状疱疹の痛みが原因になったのか そのころから夜寝られないで
居ることが多く、私も殆ど熟睡できない日々でした。
三月の朝ついに起きられなくなった父はそこで脳内出血が発見されて
病院で二カ月 治療していただき その後施設での規則正しい生活をもどしていただくと
元気になってきましたが、歩けないので老健の施設で過ごしてもらってます。

今思ってもそういうことをずっとご家庭でつづけていらっしゃるご家族に敬意を表します。

今年はまだ父が歩けないので両親ともに施設にいてもらって実家の掃除をしたり主人に塀を
なおしてもらったり、台所の棚をこしらえてもらったり
あたたかく見守ってくださったご近所に御挨拶したり妹とゆっくりさせてもらってます。
この実家に戻れるようになるかはまだわかりません。

長く生きて行くことの大変さ 決して自分たちだけでは無理であることを感じながら
私たちは自身の老後を考えます。
両親は高知にそれぞれの親をおいていましたからそれこそ親戚の人々、施設の人々に
大変お世話になりました。

年をとると、そういうことは自然に忘れるようです。故郷にある意味 錦を飾った父は
そのことに尊大になってしまっています。

その分私は父の病による変化をお話してお許しいただいています。
そういうなかでも父の後輩の方からの年賀状に父をたたえる言葉をいただいて
子として感謝する次第です。
昨年これで年賀状を失礼するというご挨拶状を出しましたが『返信不要』と
書き添えて 父に感謝の意を添えてくださるお賀状をみるとこうして子として
父の業績をよく知らなかった自分を恥じます・・

そしてそれを持って父に会うときょとんとした顔をしながらもうなづいています。

そして「返事をだしておいて」としっかり言うのでお返事させてもらってます。
父はこの三月までお便りに返信するのが早い人でした。
でも今は書くのはとても億劫と言って私に初めて頼むようになりました。

実家で今年の年賀状に返信しています。主人に絵入りで印刷してもらいながら
父と同様に筆ペンで宛名は書きます。
そのことが親への感謝の返礼の様な気がしています。

そしてお相手の賀状にご旅行の写真や お孫さん曾孫さんのお写真があれば
そのことについて一言添えます・・
『年賀状はこうしてご家族のお幸せを語る一年一度のお知らせだから』と
言っていた父が毎年茶の間でずっと返信していたつい先日を思い出します。
そうやって思い出話をたくさんしながら父と母と過ごしています。

従妹も眠くてベッドにいることが増えましたがスタッフさんにリハビリをして
いただいたりスマホを一緒に楽しんだりしています。

そして家ではすっかり弱った柴犬小夏が「介護の心を忘れてはいけないよ」と
私たちに教えてくれるようにおだやかに横たわっています。

皆で無事に年を越しました。
今年もよろしくお願いします。
                              


by akageno-ann | 2020-01-04 09:29 | エッセ- | Trackback | Comments(0)

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