インドへの道しるべ
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このブログに2008年から小説を書いてきましたが、人生の中で振り返ると
インドに行く前と後では自分の意識がかなり変化していることに気づきました。
書き始めると、どんどんその内容は膨らんでいって、
インドに
「赤毛のアンのような性格の人間が住んでいたら・・・」という思いで
綴っていました。
主人公は美沙ですがその友人の怜子(さとこ)の生き方も主軸になっています
暑いデリーの暮らしの中で私にとって日々励ましになったのが、
村岡花子さん訳の「アンシリーズの本」たち。
今16時20分からNHK総合で「花子とアン」の連続ドラマが再放送されてます
インド生活の教則本になってくれたのが、舞台芸術家妹尾河童氏の
『河童の覗いたインド』(1985年新潮社刊)という単行本でした。
オレンジ色で河童さんの直筆風の、まことに風合いのある本で、
細やかなインドの暮らしや、遺跡、ホテル内の詳しい説明まで
イラストつきで描かれています。
後にも先にもこの本一冊で私はインド通になれると今も思います。
私の父と同い年の河童さんですが、インドに対する興味と探究心は少年のようで、
僅か3ヶ月の旅の記録が・・インドをここまで我々に知らせてくれたのか・・
と未だに驚きます。
私はデリーの暮らしの中で初めてサリーを着たときもこの本が参考になりました。
細やかなイラストがサリーをうまく着させてくれました。
コロナ禍に、久しぶりにその本を読んでいます。まだなお新しい発見があり、わくわくしました。
これからまた訪れたい場所もあります。
妹尾河童さんは昭和5年生まれでいらっしゃるから、今は卒寿90歳のはずですが、
きっとお元気でいらっしゃると思います。
この方がこのインドを訪れたときが多分40代後半、そして連載を通して7年の歳月をかけて完成されています。
インドのことをここまで詳細にイラストで紹介するにはそれほどの時間がかかるというのもうなづけます。
単純に「インドは混沌とした悠久な・・」という言葉でよく形容さえますが、
それだけではどんな国なのかイメージは私にはわきません。
写真で広大な土地にタージマハールが聳えていて夕日が輝いていたりするのを見れば、そんな気もしますが、
実際はもっと細かいところに目がいきますし、人々との触れ合いもはじめは楽しくても次第に面倒だったり、
怒りがわいてきたり、でも最終的にはおかしくなってしまうのです。
ここで鍛えられた精神はその後の様々な形で役に立ちました。
そんな経験を小説にしています。読んで戴けたら嬉しいです。
「アンのように生きる インドにて」幻冬舎M/C刊 どうぞよろしくお願いします
by akageno-ann | 2021-02-01 22:01 | 旅 | Trackback | Comments(0)