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輪抜け様の行事 土佐

輪抜けさまの行事が高知県の独特な風習であるということを改めて感じました。
何気なく手伝いに行かせていただいていたのですが、
今回ほどこの行事の大切さを感じたことはありません。
コロナ禍にもかかわらず お年寄り 赤ちゃんをお連れの参拝客が
三密を避けつつもお越しになり、その一生懸命輪をくぐり無病息災を
祈る姿には感動がありました。
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毎年6月29日に雨でも仁淀川沿いより茅を狩り長さを揃えながら輪くぐりの輪を作ります。
昨年から作人々人々 総代さんの人数を少なくしていますから大変ですが粛々と行われました。
こうして毎年新しい茅の輪を作るのも珍しいとされています。

「水無月の夏越しの祓えする人は 千歳の命のぶといふなり」
いのの大国様では女子は上の和歌を唱えながら半年の身についたであろう汚れを落としこの夏も
息災に過ごせるよう輪を右から八の字の廻って拝殿に向かいます。

「おもうことみなつきぬとて麻の葉を きりにきりても祓いつるかな」
男子は輪を左から同じように周りご家族で上手に交差しながら廻っていらっしゃいました。
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雨が少し降り出した夜の8時くらいも仕事を終えた家族と共にひっきりなしにこの輪を
くぐりにみえます。やはり皆さんこのコロナ禍をしっかり抜けたいという思いがあるようです。
お札をお渡しする社務所から拝見していると学生さんは久しぶりの友との再会もいつもより
喜んでいました。
ここ十数年参加させてもらっている私は同じ場所からの風景が毎年違い、また私の年齢と
共に変化する気持ちに気づかされます。
今年はこの地域のそして日本のこれからを皆さんが憂えながらも息災であることを祈って
いらっしゃるようでした。
仁淀川は穏やかな流れを続けてくれています。
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by akageno-ann | 2021-07-02 05:39 | 老育 | Trackback