睡蓮忌
5月は親族と友人の命日がいくつかあり、家の前の公園の小さな池の睡蓮の花を見ると
思い出します。
もう10年が過ぎようとしている2013年5月の記事を昨晩はふと読み直していて、
再びここで故人を偲びたく思います。
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夫婦共、同級生だった彼からの携帯への電話は・・・しかも思いがけない時間
「家内が亡くなった・・・」
その2年前の正月明けに 夫婦で遊びに来てくれて・・
私の気に入りの小さなレストランで楽しいランチをしたのに・・・
我が家でお茶をして・・元気な闘病中の夫人は乳がんでありながらも前向きで
病気を公表して、通院で、ほとんど休職せずに仕事も続けていた。
その方が前向きに治療しながら社会復帰できるから・・と
事実本当にお元気になっていらしたけれど・・
残念ながら転移があってから少しずつ 内臓を侵されてしまっていたらしい・・
斎場には懐かしい写真が飾られていて・・
結婚式の可愛らしいウエディング姿が美しくよかった・・
同級生の彼は、年下の可愛い彼女との結婚を照れて・・喜んで しあわせな時間が流れていた。
あれから30年・・子供たちは三人・・皆にこの一か月はしっかりと看取られて逝ったと聞いた・・
しかも長女のSちゃんは生き写し・・背が高くて優しい顔立ちで・・しかも聡明で
実は前年、母親の彼女の後押しもあって・・
Sちゃんはアジアに青年協力隊の一員になって出向していた。
私は「お母さんのそばに・・」と考えていたけれど・・彼女は違った・・
子供たちの未来はそのままに叶えてやりたい・・
すごいなあ・・・と つくづく考える。
彼女は最初のお子さんを病気で6カ月でなくしている・・
可愛い男の子だった・・あの日の泣き崩れる彼女を思い出していた・・
今きっとあちらで再会して抱きしめているだろうと思うと・・切なく・・
そして少しほっとする・・
何もしてあげられなかったけれど・・彼女の足跡を思い出すと・・
こうして記録して心に永く留めたい・・お姑さんともうまくやっていて・・
子供たちは おばあちゃん子・・と言いつつ、感謝の心をいつも持っていた・・
うなだれるお姑さんも彼女を愛していた・・
先立たれる哀しみの中家事をしっかりされて過ごし、
今は友人と一人のお子さんと一緒に過ごして
100歳を越えていらっしゃる・・
彼女の願い通り二人のお嬢さんは海外で活躍している。
そしてお孫さんもできたと幸せなお知らせが届いた。
by akageno-ann | 2022-05-24 06:15 | 老育