一瞬の涼に




「書家と言うより、絵手紙作家です、」とおっしゃった
小池邦夫先生の死を悼み、私の書道の師匠であった
亡くなられた先のふみ子夫人を悼みます。
都立高校の一年生になって 通学と学習に
とても疲れてしまうほど大変な高校生活でした。
何しろ区立中学校が家の目の前でしたので 最初こそ
電車 バス通学を楽しみましたが、苦労はありました。
敢えて選んだ書道は週二時間ほどです。
道具から揃え、皆真剣な面持ちで筆を構えていました。
王羲之 蘭亭之序という行書の手本をもって
夏休みは50枚の作品を仕上げる、という宿題
大変でしたがお陰で書くことが億劫でなくなりました。
今思えばかなり専門的なことを指導してもらえました。
と、同時に一年先輩に誘われて 書道クラブに入りました。
そこでもふみ子先生に直接指導していただけたから。
バトミントン同好会に入りながら次第に書道に打ち込む
というちょっと予想外の高校生活になりました。
中学校では英語も好きな方でしたが、グラマーや単語の試験に
追われて、再試験受けたりして。
今思うとあの書道の時間が私には精神安定の時間だったのだ、と
今更に思うのです。
つづく
by akageno-ann | 2023-09-09 00:01 | エッセ- | Trackback