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紫陽花満開の日に


久しぶりにさいたま新都心にて
妹と会食しました

同じ埼玉でもさすがにここは大都市です


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そんなときに友人からラインがあり
長く病床にあった友人の母上が
永遠の旅路に発たれたとのこと

母上の育てられたお庭の紫陽花が
満開のままに、と写真も一緒に


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さやか😸はこちらのお庭で
保護猫が出産した四匹のうちの
一匹だったので改めて深謝し
冥福を祈らせてもらいました。


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雨上がりの今朝のガーデンには
ベルガモットの花が
ひそかに咲いていました

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小説を書いています。
 お時間ある方はmoreへ 第三章5話です
    転載はご遠慮ください(_ _)  藤原沙也子

小説の最初のブログはこちらからです→→☆☆☆








  その5


 理子はメイ子の出現によって

インドに住んでいたころの両親の暮らしが少しずつ見えてきていた。

印象的だったのは母美沙はそこでいろいろな人に出会い、

仲良くなったり、また別れがあったりしていたことだった。


教師としての美沙、理子の母親としての美沙はいつも比較的冷静で、

あまり深く悩むこともなく淡々と生きているようにみえていたが、

理子にとっては今までとはちがう母の姿をそこに見出していた。


メイ子との話の中で彼女の母親との

繫がりが今はほとんど切れている

ような様子が不思議だった。

メイ子の母平田よう子はインド在住時、

美沙とは三年間を一緒に過ごした人であった。


理子が全く知らなかったのも当然で、

理子が生まれてからの付き合いは殆どなかったようだ。

理子の誕生はその年の年賀状で知らせたが、

特に平田家のほうから祝いのメッセージもなかった。

もう付き合いをやめたいのだな、と

美沙も次第に気持ちが遠のいてしまっていた。


だが、メイ子だけは美沙の誕生日にカードを送ってきてくれるので美沙も

またささやかな贈り物をしていたのだ。二人は同じ誕生日だったから。


そのカードのやり取りで辛うじて繋がっていた二人の絆だった。

メイ子はいつしかそのこともあまり母よう子に話さないようになっていた。


インド時代のある日、幼いメイ子が父親の平田氏にぴったりくっついて

離れなかったことがしばしばあった。

その様子をみてよう子は

「娘と私はこうして夫を取り合うことになるのね」

と、母親の表現としてはちょっと意外なことを述べたことがあった。


一方、翔一郎が病に倒れてから、あまりにも変化が大きくて、その大きさに

娘の理子は黙っていると心が押しつぶされそうになるので、

あえて活発に行動したりしゃべったりと賑やかな娘に変貌していた。


本当はのんびりと、甘えていたいのに、そんな風に暮らすと

まわりの皆から

『理子は今家のことが大変で可哀相』など思われるような気がして・・・・

だからいたって元気に明るく過ごそうとしていた。


でも倒れそうなほど疲れてしまうこともあった。

そんなときに メイ子が現れて、理子は彼女を知らなかったのだけれど

メイ子が母美沙を慕っている、ということも知って、ちょっと嫉妬した。


しかしメイ子が理子を気遣ってくれる優しさが自然なので次第に惹かれていた。

美沙はそのような理子たちの新しい関係をとっても喜んでいるようだった。

そうしてまた、翔一郎も少しずつ心を成長させていた。


「デリー、懐かしいなあ」

ふと翔一郎が呟いたとき、美沙はびっくりして彼を揺り動かした。

「あなた、思い出したの?」と、言いながら。


北川先生が見舞いに訪れたとき、美沙はものすごく喜んだけれど、

翔一郎はちょっとピンとこないようで北川氏を失望させたのだった。

その北川氏がメイ子の父の平田先生に病状を知らせてくれたことで

メイ子が見舞いに訪れ、そのことが刺激になったのだ。


翔一郎は確実に大きな反応を見せはじめたのだった。


                      つづく



by akageno-ann | 2024-06-10 21:32 | エッセ- | Trackback