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夏は早朝

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「枕の草子」によれば
「夏は夜」 だそうですが

私は 夏はつとめて
早朝が良いな、と

今朝の花壇への道は
爽やかな風でした


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我が家のこぼれ種からの
この小さな朝顔が今年も元気です


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ご近所の方と思わず見上げた空です

ブログ内でも同じような空の様子を
同じ時間に見ていらっしゃる方が
あり、とても嬉しくなります


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小説を読んでくださりありがとうございます。
 お時間ある方はmoreへ 第五章3話です
   
    転載はご遠慮ください(_ _)  藤原沙也子








 その3


 美沙は翔一郎を間もなく家庭に迎えて共にリハビリの生活に入る。

本当は夫の病後の退院は待ちに待ったもののはずだが、

そして表面上そう気分を盛り上げてはいるが、実際はとても不安だった。

無理はしない、と心に決めても、ここはどうしてもある程度の

無理をしなければならないと思っていた。


義母信子の落胆は病気発症から約八カ月過ぎたところで、

息子のこの状況をやっと受け入れられたのに、自宅に戻るということで

ひどく傷つき、心乱れている様子が美沙に手に取るようにわかるのだ。


近隣に住む人々にも話してはいるが、見舞いなど辞退していたので

実際の今の翔一郎の様子を知らない。

それなのに、その不自由になって表情も変わっている翔一郎を

皆にさらすのは辛いことであった。

美沙も本当はそういう気持ちも心の奥底にあるのかもしれなかったが、

『前向きに前向きに・・』と言い聞かせて歩んでいる。


インドに派遣される直前のときと同じような忙しさと心の負担が蘇り、

『あのインドでの暮らしがきっと役に立つ』と信じていた。


ただあの頃の 自分の二十年前という若さ、

インドにある不思議な言い知れぬエネルギーがほしかった。

インド 美沙の住んでいたのは首都ニューデリーだったが、

そこも貧富の差の激しさを目の当たりにすることがあり、

また牛も犬も同じように路上に存在し、

家にはサーバントというお手伝いのインド人の女性がいて、

若い美沙の生活をなにくれとなく手伝ってくれていた。


『シャンティ、』 美沙は心の中でサーバントだった彼女の名をよんだ。

『あの子がいてくれたら・・』

そう思わずにはいられない暮らしが間もなく始まる。

よう子からの手紙で美沙はデリー時代を心の中に蘇らせていたのだった。


                 つづきます



by akageno-ann | 2024-06-25 05:08 | エッセ- | Trackback