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秋なのに・・・・・。


昨日の空は久しぶりに穏やかでした
この夏は雲の形が珍しくて
空を見る習慣がつきました

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今朝は出会う人それぞれが
「夕べはゆっくり眠れました」
と爽やかな朝を迎えていました


ブログでは皆さんも空を
美しく撮り、まだまだ咲き誇る
向日葵を見せてくださってます


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私たちのガーデンの朝顔も
見事に固め咲きしてます。


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朝顔 秋明菊 黄花コスモスと
夏から秋がそこにあります


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小説「アンと共に生きて」は終章の4です
お読みいただきありがとうございます。
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    転載はご遠慮ください(_ _)  藤原沙也子
      小説の最初はこちらからです→→☆☆☆





 

 その4

 翔一郎の母信子は 自分の命がそれほどに長くはないことを

感じ始めていた。

食もほそくなったし、何より自分自身 この世にあることに

そろそろ疲れを感じていた。


逆縁の不幸のように一人息子の介護生活に携わらなければ

ならない自分の人生を時には呪いたい思いがあった。

だが、嫁の美沙は無心によく働いてくれた。

彼女にとって本当に良い姑だったかどうか、それは自分ではわからない。

ただ美沙は本当の娘のように信子に対して信頼を置き、

心を打ち解けていてくれる。

そう感じられることがありがたいことだった。


互いがわがままを言っていられる状況でないことが、

そういう良い方向性を向いているのかもしれなかった。

美沙は自分の置かれた立場に対してとても素直に

相対しているように思えた。

高知で住むこともおそらくは考えているだろう。

だが信子自身は今さらこの地に戻りたくはなかった。


ここを離れてしまった自分の生活と共に心も離れていたからだ。

自分の最後はやはり関東の今ある家で、そう切に願った。

自分の死後に翔一郎たちは移住を考えてはどうであろうか?

ふと其処まで考えて、自分の身勝手さにひとり不適な笑いをもった。

しかしここでもっと親族と心を繋いでおこう。

若い世代になって、若い人同士が繋がっているように

もみえ、心強いことだった。

自分がなくとも何とかなるだろうと、そう持ち前の気楽さも

最後まで押し通したい。


そんなことも頭を過ぎる老齢の信子がいた。


               つづく


by akageno-ann | 2024-09-05 17:26 | エッセ- | Trackback