冬の前にもう一花


その9 東京へ
歴史は繰りかえすのか?
孝之の父伸之は四国の土佐から 戦前旧満州に渡り 長男であるのに
実家を捨てたのではないか?と言われたこともあった
そしてその伸之の長男孝之もまた同じような立場でふるさとを後にしようとしている。
ペギー葉山の「南国土佐を後にして」という歌があるが
♪南国土佐を後にして 都に来てから 幾年ぞ~~♪
そのような感じで東京へ出て行く人が高知には比較的多かったようだ
島から出る、というのが一つの目的なのだろうか??
満州でなく ブラジルや ハワイに渡って一旗揚げようという
気風もかつては随分とあったようだ。
その人々のそれぞれの苦労はやはり戦中 戦後にある
そんな苦労を孝之もしっかりと見つめていたはずだが、
昭和三十年代になって東京の教員試験を受けることにしていた。
先輩教師たちからの刺激は大いにあった。
妻のしのぶはおっとりとした性格でそれならば自分も
夫に従うのは当然だと思っていた。
その根底には彼女は生まれは神奈川県の川崎市で
あったからかもしれない。
10年間はずっと関東で暮らしていたから子どもであったとは
いえふるさと土佐よりも関東は馴染みがあったのだ。
戦後の関東 東京を見てみたいと言う気持ちはあったのだ。
つづく
by akageno-ann | 2024-10-27 17:02 | エッセ- | Trackback






