3月1日
亜実は弟の正之が可愛くてしかたがなかった。
幼い頃はどこに行くにも一緒について行きたがって
亜実は姉らしく手を引いて友人との約束にも
つれて行ったりした
友人たちも正之を可愛がり遊んでくれる人もいたのだ。
そんな彼が中学校に入るとすっかり男子として凛とする
雰囲気を醸し出していた。
運動ができるのは目立つらしく そんなことも自慢したくなった
野球の好きだった父の影響でよくプロ野球を観戦していた
父の解説を熱心に聞き すっかり野球通にもなっていった
彼のバスケットボールの試合は亜実がよく観戦にでかけ、
すばやいフットワークに感心するばかりだった
なかなか彼のファンもいるようでそんなことも嬉しかった
健康で学習意欲もそこそこあり、何より親の故郷高知を
気に入っていて一人で帰郷するような逞しい
青年になろうとしていた。
高校は國學院の付属を勧められたりもしていたが
本人は公立の高校を望んでいた。
もう一つ面白いのは音楽が得意で即興でピアノを弾いていた
それも父親譲りの音感の良さだったかもしれない。
合唱でははじめはボーイソプラノで, 重宝がられた。
このまま前途洋々のはずだった。
つづく
by akageno-ann | 2025-03-04 15:39 | エッセ- | Trackback





