インドを侮るなかれ
インド駐在から帰国して20年がたちます。
この度 海外ブログインド情報に参加しました。
この内容は小説ですが、登場人物はフィクションでありながら、デリーでの生活は
実生活を元に書きました。
インドに赴任することが決まった夜の、衝撃と悲しみは人生の中で大きなものでしたが、
「そこでの経験は何物にも代えがたいもの」と先輩たちに言われ、励まされての赴任でした。
何も知らなかったインドについて俄勉強で渡りました。
第一日目から驚きは大きかったのですが、生活自体は決して悲惨なものではありませんでした。デリーの懐は広く大きく、異国の新参者を自然に受け入れてくれました。
旅行者ではなく、住宅街に住むこのうら若い日本人をさりげなく支えてくれていました。
戻ってすぐに懐かしくて戻りたくなったという気持ちも本当です。
しかし、酷暑といわれる夏のデリーの暮らしは確かに大変でした。
日本食を求めて国外に出ることも必要でした。
現在のインドはIT産業が盛んで、ずい分と近代化された国に評されますが、あの貧困の中にも必死で働く人々はおそらくそのままに国は富んでいるのだと想像します。
新しい車社会でもありながら、牛車もオート三輪のリキシャも、のんびり歩く牛もそのまま存在しているはずです。
その厳しい日常の中で、日本人駐在員の家族たちは明るく愉しく暮らそうと努力していました。
子供たちは日本人学校などで暑さと戦いながらもしっかりスポーツに学習に取り組みました。
その生活が、20年経った今でも、年とともに変化する生活環境の中で、力強く生きようとする源となってくれていることに気付きました。
様々な人間関係の中にもデリーならではのものが生きています。
日本の高齢化社会に直面して、介護することも、あのときのデリーでのサーバントたちとの暮らしが生きていると、感じることもあります。
デリーでともに頑張りながら、帰国して既に別の世界に旅立たれた人々もあります。
その人々との思い出は、また残された者の中にしっかりと息づいています。
この小説は「赤毛のアン」を愛した、二人の日本人女性の友情を元にデリーの生活を掘り起こそうとするものです。
インドの情報、インド人の生き方を深く感じ取った今、日本人が忘れかけている大切な生きる力を取り戻したいと願っています。
異国にいて初めて知る日本人としての自分、日本のあり方を考え続けています。
写真はデリーの街中で水を売る男と、壜に入ったメダカをうろうとしている男の様子を偶然捉えました。不思議な状況が多々ある中でインド人の逞しさも感じられます。
小説をどうぞお楽しみいただけますように・・・
小説へ
by akageno-ann | 2008-01-16 16:26 | 番外編 | Comments(8)
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う~です
at 2008-01-17 01:10
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インド。。
姉さんと知り合うまでは、ものすごく遠くに感じていたし、怖いイメージが先行してとても行きたいと思う場所では無かったです。
だけど、日本人が忘れかけてしまってる大事に物がたくさんある国だと、今は思っています。。
これからも、インドの色々な顔を期待しています!!(*´ー`*) ポチポチ!
姉さんと知り合うまでは、ものすごく遠くに感じていたし、怖いイメージが先行してとても行きたいと思う場所では無かったです。
だけど、日本人が忘れかけてしまってる大事に物がたくさんある国だと、今は思っています。。
これからも、インドの色々な顔を期待しています!!(*´ー`*) ポチポチ!
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akageno-ann at 2008-01-17 07:49
夕べは遅くまでこれを読んでくださったんですね・・すごく嬉しいです。インドは決して怖くないし、人々が人懐こくて親切でした。
世界に向けての発信もすごくしています。ポチほんとに嬉しいです。よろしくお願いします。
世界に向けての発信もすごくしています。ポチほんとに嬉しいです。よろしくお願いします。
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まーすぃ
at 2008-01-17 09:18
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改めて…このイントロダクションと、そして、インドの写真の挿絵が…このブログを色鮮やかにしていますね♪
私はやはり、日本人の色んな原点に立ち返るためにも、さまざまな途上国を知る必要があるように思いますし、人間として、真の豊かさとは、物質的なことのみではないと強く感じます。
このインドを舞台にした小説から、あたためて…そのことを考えさせれています。
応援しています♪ぽちぽち♪
私はやはり、日本人の色んな原点に立ち返るためにも、さまざまな途上国を知る必要があるように思いますし、人間として、真の豊かさとは、物質的なことのみではないと強く感じます。
このインドを舞台にした小説から、あたためて…そのことを考えさせれています。
応援しています♪ぽちぽち♪
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akageno-ann at 2008-01-17 11:26
こんにちは。
インドですか・・、一度旅行で行っただけですが、
予備知識もなくいきなりインドで生活しなければならないという
状況、かなり大変なことだったと思います。
しかも20年前なんて。
今では1人でインドに旅行に行く若者も増えてきましたが
当時はインドはもっと遠い国だったのではないでしょうか。
インド人の生きていく力とはどういうものか、興味があります。
インド映画を見ると、かなり人間の純粋な部分に働きかける
パワーがあるのを感じます。
こちらこそよろしくお願いします。
インドですか・・、一度旅行で行っただけですが、
予備知識もなくいきなりインドで生活しなければならないという
状況、かなり大変なことだったと思います。
しかも20年前なんて。
今では1人でインドに旅行に行く若者も増えてきましたが
当時はインドはもっと遠い国だったのではないでしょうか。
インド人の生きていく力とはどういうものか、興味があります。
インド映画を見ると、かなり人間の純粋な部分に働きかける
パワーがあるのを感じます。
こちらこそよろしくお願いします。
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akageno-ann at 2008-01-18 09:54
ありーしゃさん、さっそくに本当にうれしいです。
あなたの素敵なブログ未知の世界に惹かれています。
私のは遠い思い出なのですが、七年前に行ったデリーは
あまり変わっていませんでした。
懐かしさは日々募ります。
どうぞまた覗いてください。お待ちしてます。
あなたの素敵なブログ未知の世界に惹かれています。
私のは遠い思い出なのですが、七年前に行ったデリーは
あまり変わっていませんでした。
懐かしさは日々募ります。
どうぞまた覗いてください。お待ちしてます。
一度だけ行ったインドで一番印象に残っているのは “火” です。
夕方少し前、バスは村の中を抜けていました。ふと窓の外を見ると、路地の奥の民家のかまどの “火” が目に飛び込みました。一秒ほどです。
日本はもうアジアではありません。山の中などで起こした “火” は別として、生活圏で見る “火” は弱々しくみえます。
インドの “火” は原初の “火” として、30年経っても僕の中で燃え続いています。
夕方少し前、バスは村の中を抜けていました。ふと窓の外を見ると、路地の奥の民家のかまどの “火” が目に飛び込みました。一秒ほどです。
日本はもうアジアではありません。山の中などで起こした “火” は別として、生活圏で見る “火” は弱々しくみえます。
インドの “火” は原初の “火” として、30年経っても僕の中で燃え続いています。
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akageno-ann at 2008-02-22 13:59
さすがGさん、一秒の火・・・その印象をかいていただけて
とても有り難いです。
火を小さなバーナーで炊いて生活の灯火にしている姿を
私はサーバントの家で見ました。
マッチも不思議なマッチを持ってました・・
懐かしいです。
とても有り難いです。
火を小さなバーナーで炊いて生活の灯火にしている姿を
私はサーバントの家で見ました。
マッチも不思議なマッチを持ってました・・
懐かしいです。